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一般社団法人 日本管路更生工法品質確保協会 ご挨拶

更なる前進を目指して

会長 小川健一

新年あけましておめでとうございます。

昨年は、大規模な自然災害が頻発した年でした。年初の豪雪に始まり、本白根山や霧島山などの噴火、災害級の猛暑や1982年以降最悪の被害をもたらした平成30年7月豪雨、台風は5個が上陸、震度5弱以上の地震も11回発生し北海道胆振東部地震は北海道全停電「ブラックアウト」を引き起こし、各管路施設にも甚大な被害が発生しました。

この様な中、財政制度審議会は、下水道事業に対し広域化・共同化、PFI導入やICT活用等による一層の経営効率化を求めています。しかし、平成27年度末の下水道管路管理延長は約47万kmに達し、布設後50年を経過した経年管の総延長は1.3万kmに上ります。また、管路施設の老朽化等に起因した道路陥没は未だ年間に約3300か所も発生しています。この現状や、組織的・技術的に脆弱な下水道管理者に対する支援策等の処方箋を用意せず、経営の効率化だけを論じるのには大きな矛盾を感じます。

一方、建設業界における働き方や賃金問題は大きな課題のままであり、外国人労働者問題を巡る大きな争点ともなっています。担い手三法が依然として浸透定着しない現状において、若者が魅力を感じる仕事になるためには何をどうすべきなのでしょうか。我々、供用中の下水道管路内等での作業が中心となる更生工法業界にとっては切実な課題です。さらには、各工法の黎明期に尽力された方々が次々とリタイアしていく状況の中で、当面の人材確保だけでなく、20~30年後を見据えた次世代人材を如何に確保していくかが喫近の課題です。

ところで、今年は、品確協が一般社団法人として再スタートして満10年となる記念すべき年です。発足以来、『見えない管路に見える品質を』をキャッチフレーズに様々な取り組みを進めて参りましたが、昨秋、東京都下水道局と現場硬化の更生管を対象に「超音波による更生管管内検査手法の開発」に関する協定を締結し共同研究を開始しました。これは、超音波による非破壊検査法により、更生管の硬化度を実現場で定量的に計測し更生管の物理特性との関連性を検証するもので、東京都下水道局発注工事での現場硬化管の非破壊計測などを実施し2019年度中に完了する予定です。東京都下水道局の検証と評価が終了後、制度化を要望して参ります。

次の大きな課題は、「下水道管路更生管理技士」の発注者への浸透と定着です。平成28年度の試験制度導入以来、毎年受験者数は着実に増加しており、業界内に品確協の技士試験の意義と必要性は完全に浸透・定着したと考えます。今後、発注者に対し管路更生工事への配置の条件化など、積極的な活用の働きかけを行って参ります。併せて、更新講習に品確協が実施するeラーニングを導入し、各工法協会の負担軽減に努めて参ります。

今日、更生工法は管路施設の標準的な改築更新技術と成りつつあり、品質と技術の一層の向上が求められています。品確協は、更生工法の品質・技術全般に関与する唯一の団体として、公益性の観点からもその推進に広く寄与していかなければなりません。国土交通省を始め関係各機関のお力をお借りしながら検討を深めて参りますので、会員各位の積極的な参加とご支援をお願い致します。

今年が、会員の皆様方を始め、更生工法に係る全ての方々にとって良い年でありますよう祈念申し上げ、年頭のご挨拶といたします。

2019年1月
一般社団法人 日本管路更生工法品質確保協会
会長  小川 健一