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一般社団法人 日本管路更生工法品質確保協会 ご挨拶

年頭挨拶 活発な情報交流を

会長 小川健一

新年明けましておめでとうございます。

昨年は、元旦早々に発生した能登半島地震に始まり、夏場には全国各地で集中豪雨による土砂災害等が発生するなど、多くの自然災害に見舞われた年となりました。被災された各地の皆様に心よりお見舞い申し上げるとともに一日も早い復旧・復興をお祈り申し上げます。

そして、管路更生に関係する工事においても2名の方がお亡くなりになるという痛ましい事故が発生しました。改めて下水道管路内における工事の安全対策徹底の重要性を再認識することとなりました。特に近年のように全国的に集中豪雨が頻発する状況を考えると、平成20年に国土交通省から発せられた「局地的な大雨に対する下水道管渠内工事等の安全対策の手引き(案)」等に基づき、降雨が予想される場合の工事の中止や作業員の迅速な退避などの安全対策の徹底を図ることが極めて重要となっています。是非、各工法協会におかれても再点検をお願いします。

作業員の安全に関しては、事故の防止だけでなく作業環境の改善についても重要と言えます。労働災害防止の観点から管路内作業の最低口径基準を見直すべきとの議論も出ています。口径基準の見直しへの適応可否については、調査や清掃、推進工事など工種によって様々ですが、管路更生においては材料の見直しや施工機械の開発など非常に困難な問題があり、実現には相当の期間が必要となる大きな課題となってきます。

しかしながら、作業環境の改善は労働災害防止としては勿論、働き方改革につながり人材確保にも影響する重大な項目です。各工法協会が知恵を出し合って取り組んでいかなければならないと考えます。

この他にも各工法共通の課題、最少口径の問題だけでなく例えば、大流量下での施工や無人化・省力化施工等の技術開発、CO2削減等の環境対策、人材募集や教育、デジタル化等による事務改善など、共同で取り組むべき問題は様々あると思われます。

それぞれの工法技術の中には、独自の企業秘密的なものもあると思いますが共通の課題を解決するために交換し合える情報も多くあるはずです。各工法協会同士が意見交換、情報交流を活発化し、協働で課題解決に取り組んでいけるような体制、仕組みづくりを考えていかなければならないと思っています。

同様に管路更生業界全体のステータス、知名度の向上も業界全体で取り組んでいかなければならないと考えています。

是非皆様のご協力をお願いします。

今年の干支は乙巳です。「乙」は未だ発展途上の状態を表し、「巳」は植物が最大限まで成長した状態を意味するそうで、この組み合わせは、これまでの努力や準備が実を結び始める時期を示唆しているとのことです。

本年が皆様にとって成長と結実の年となりますことを願って新年のご挨拶とします。

2025年1月
一般社団法人 日本管路更生工法品質確保協会
会長  小川 健一